●「総務君」開発 1993年頃      1993年6月30日 日本経済新聞記事あり これは、記事ではなくCMです。「総務君」は、会社が必要とするカタログを 小ロットで安価に作成するシステムです。 このテーマは、昔から私の考え方と言うか、印刷に対する疑問点から 来ています。 1980年代後半に、アジア地域に出張する事の多かった私は、仕事上で 手持ちのマニュアルを現地で印刷することが多かったのです。 現物を印刷関係者に渡すと、1週間位で同じマニュアル本が完成してくる 経験をもっています。 それは現物の本と変わらない物で、写真や紙質まで同じなのです。 若干品質は悪いかもしれませんが立派な物でした。 ところが、商品開発を多く手がける私は、その後日本でカタログを作成する 機会が多くなり、印刷会社に依頼する事になった時に、納期や金額や仕組みに 疑問をもつ事となりました。 例えば、A4の両面のカラー印刷を依頼した場合、金額は軽く30万円以上と なったりするのです。 何万枚も印刷する場合は、この金額に紙代程度が上乗せされるだけなので 問題ないのですが、ベンチャーでは1000枚もあれば十分なので、なんと 1枚のカタログが200円以上にもなるのです。 まして、沢山の種類のカタログを作るとすれば、金額は大変なことになります。 それならば、自社でカタログも作ってしまえと言うのが、この企画になりました。 この時期には、アメリカでは、MACだけでスキャニングから製版出力までを行い 印刷する新聞などがすでに行われていたのですが、日本では、そんな兆しも まったく否定されていたのです。 (その後MACは日本でも印刷には必須となりました) いかに軽いフットワークで、印刷を完成させるかは、私の長いテーマです。 現在ではWINDOWSでそのまま印刷するのが私のテーマです。 実際には、画像編集を直接WINDOWSデータのまま印刷に出していますが 結果は悪くないと思っています。 新しい印刷の形態を是非提案したいと模索しているのです。  中田記